<< らららららじお 5.9 | main | らららららじお 5.16 >>

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています


  • 2013.03.18 Monday
  • -
  • -
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク

いつか見た流れ星 プロローグ

「はぁ、はぁ、はぁ…」


肩で大きく息をしながら、男は、倒れこむようにその場に仰向けで寝転んだ。


緊張と酸欠で吐き気がする。


「…具合悪い…具合悪い…」

周りには誰もいない事を承知の上で、誰かに訴えるように呟いた。




しばらくの間、辺りは男の呼吸と呟きだけが聞こえていた。







次第に男の呼吸が収まってきた。

と、それを待っていたかのように周りの音が聞こえてきた。



森の音だ。


緩い風でこすれる木々の音。

フクロウか何かの声、とも言えぬ気配のような音。

あと、なんとなく雰囲気。



さっきまで男がいたのとは真逆の、落ち着いた情景がそこにはあった。






男は

“地獄のヒメカメノコテントウ大王”

と呼ばれている。




地獄のヒメカメノコテントウ大王は寝転んだまま空を見上げた。

彼がいる場所は、ちょうど開けた丘の頂上だった。

星が良く見える。



(−もうこんな時間だったのか)


正確な時間はわからないものの、星が出る程の夜に、驚きを覚えた。

でも動く気はない。
動ける体力もない。


彼はそのまま、何を見るともなく星空をぼんやり眺めていた。







どれくらい経ったのか。





フッと空で何かが動く気配がして、我に返った。


と、その時である。


空に一筋の光が走った。


地獄のヒメカメノコテントウ大王は思わず身を起こし凝視した。


流れ星だ!



その光は一瞬だった。

淡い糸だけ残して一瞬にして走り去った。

だが峻烈な光だった!



その流れ星は、まさしく通常の流れ星だったが、その時の彼には特別に見えた。


少なくとも彼が今まで経験したどの光よりも輝いて見えた。






気付いたら涙が出ていた。


地獄のヒメカメノコテントウ大王は泣いた。



この涙はなんなのだろうか。
この感情はなんなのだろうか。




それともうひとつ。

彼は涙と共に、既視感を感じていた。

“前にもこんな事あった気がする”感である。




しかしそれがただのデジャヴなのか、それとも本当に過去に似た経験があったのか、今の地獄のヒメカメノコテントウ大王にはよくわからないのであった。



ただただ流れ星の余韻だけが、残っていたのである。


スポンサーサイト


  • 2013.03.18 Monday
  • -
  • 18:45
  • -
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク

コメント
いい感じのスタートになっていますね、これからの展開が楽しみです。
  • いずみ
  • 2011/05/16 9:37 PM
コメント書いてあげましょう(笑)

主人公は人間なのかなんなのか、全然まったくわからない。
小説のジャンルすら何なのか。

泣ける作品になるそうなので楽しみにしています。

はじまりましたね!
泣ける小説になるそうですが、ちょい挟まれる笑いにも
期待してます(^^)
  • ヂウ
  • 2011/05/18 8:28 PM
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック
calendar
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< October 2017 >>
selected entries
categories
archives
recent comment
recommend
links
profile
search this site.
sponsored links
others
mobile
qrcode
powered
無料ブログ作成サービス JUGEM
2008JUGEMキャラコングランプリ
キャラクターデザイン:磯崎洋助/「おしゃれひつじ」